国際協力を通じたSDGsへの貢献
JESCは創設以来、環境保全、廃棄物管理、環境生物の防除などに取り組んできました。こうした問題は、気候変動・地球温暖化やプラスチックによる海洋汚染といった地球規模の問題と密接に関連しています。
特に、急速な経済開発と人口増加に伴い環境破壊や環境汚染が深刻化している開発途上国では、こうした問題への早急な対策が求められています。気候変動により甚大化する自然災害や環境汚染の影響を真っ先に受けるのは開発途上国の貧困層であり、それによりますます貧困が深刻化するという悪循環が起きています。
2015年に国際社会が合意した「持続可能な開発目標(SDGs)」は「地球上の誰一人として取り残さない」ことを理念としています。
JESCはこれまで蓄積してきた技術と知見をもって、開発途上国に対する国際協力を通じて、SDGsの目標達成に取組んでいます。
JESCの国際協力は、おもに以下の3つのSDGs目標への貢献を目指しています。
目標11:住み続けられるまちづくりを
2050年には都市人口が65億人となり、世界人口の3分の2に達します。この目標は、都市を、誰もが受入れられ、安全で災害に強く、ずっと住み続けられる場所にすることを目指します。そのためには大気汚染や水質汚染を防ぎ、ごみを適切に管理して都市の環境を改善する必要があります。JESCの国際協力はこうした環境改善に貢献しています。
写真提供:高橋智史/JICA
写真提供:谷本美加/JICA
目標12:つくる責任つかう責任
毎年世界で生産される食料の3分の1が廃棄されています。この目標は、こうした食品ロスに代表される資源の浪費や廃棄の問題を解決し、環境への負荷を減らすために、生産と消費を持続可能な方法で行うことを目指します。JESCは開発途上国における3R(リデュース、リユース、リサイクル:ごみの削減、再利用、リサイクル利用)の促進など廃棄物管理の改善を通じて、この目標に貢献しています。
写真提供:今村健志朗/JICA
写真提供:鈴木革/JICA
目標14:海の豊かさを守ろう
これまで世界のサンゴ礁の20%が失われるなど、海の汚染は生態系に重大な影響を及ぼしています。近年、2050年には海に廃棄されるプラスチックの量が魚の量を上回るとの予測が出され、海洋プラススチックごみの問題が大きな注目を集めました。この目標は、きれいな海と海洋資源を保全し、持続可能な方法で利用することを目指します。JESCは開発途上国における廃棄物管理の改善による海洋へのごみの流出削減を通じて、この目標に貢献しています。
写真提供:中原二郎/JICA
写真提供:今村健志朗/JICA