中国生態環境分野技術プラットフォーム(CEETT)を通じた日本企業の海外展開支援

中国生態環境分野技術プラットフォーム(CEETT)に掲載する技術情報を募集します。

日中環境協力は、政府開発援助(ODA)により2008年度まで継続して推進され、ODAによるプロジェクトは2021年度末をもって全て終了し、今後は、両国が相互に協力して環境協力を一層深めていくことが合意されています。

日本国環境省は、新たな日中環境協力の展開として、中国生態環境部が運営する「国家生態環境科学技術成果実用化総合サービスプラットフォーム(CEETT)」を通じた環境技術の普及に協力して取り組むこととなりました。
CEETTは、中国国内の地方政府や企業等が有する環境改善技術のニーズに応えることを目的として、生態環境部が2019年に日中友好環境保全センター内に設立したプラットフォームであり、中国国内の環境技術4,700件以上が大学・研究機関等の第三者評価を経て登録・公開され、既に250万を超えるアクセス数を数えています。

この度、CEETTウェブサイトに「日本技術セクション」ページを開設し、日本企業の環境技術を中国市場向けに紹介し、日本企業の中国企業との技術交流・ビジネス連携と中国市場への進出を促進することとなりました。
これに向けて、「日本技術セクション」への掲載を希望する日本企業の環境技術情報を広く公募し、中国企業がこれらに容易にアクセスできる環境を整備してまいります。優れた環境技術を有する民間企業の皆様、本事業へのご理解・ご参画をお願い申し上げます。

中華人民共和国 国家生態環境科技成果実用化総合サービスプラットフォーム(CEETT)について

中国生態環境部は、中国の地方政府や企業等が有する環境改善技術のニーズに応えることを目的として、2019年に、傘下の日中友好環境保全センター(通称:環境発展センター)内に「国家生態環境科学技術成果実用化総合サービスプラットフォーム(CEETT)」を設立しました。

CEETTは、生態環境部の政策に基づき、環境発展センターが開発・運営する国家技術サービスプラットフォームです。

CEETTには、中国の政府機関、大学、研究機関、企業、社会団体等が開発し、有効性が適切に評価された信頼性の高い生態・環境対策技術の情報が4,700件以上掲載されており、豊富な機能を備え、中国国内のさまざまなユーザーが利用しています。
技術情報の提供に加え、生態・環境技術チームによる支援やエキスパートチームによるコンサルティング・サービスも提供しています。

CEETTを活用した日中両国民間企業間の技術交流促進への支援

2021年末には、日本の対中国政府開発援助(ODA)は全て終了し、日中環境協力は官民連携を中心とした新たな段階に移行します。そこでは、日中両国の民間企業の連携を通じた、新型コロナウイルス禍からのグリーンリカバリーと脱炭素社会構築の促進が期待されます。

このような中で、優れた技術を有しているにも関わらず、海外ビジネスのノウハウを十分に有していないために中国でのビジネス展開が困難となっている日本の中小企業にとっては、中国の環境ビジネス市場に関する情報提供や、中国政府機関との関係構築、中国企業との連携促進等の支援は非常に有用です。

これらを実現するため、日本国環境省は、CEETTによる日中両国の民間企業による技術交流及びビジネス連携促進に対する支援を開始しました。これに呼応する形で、CEETTもそのウェブサイト上に「日本技術セクション」ページを設けることとし、日本企業が有する環境技術情報を中国企業に提供するツールを整備しています。

こうした背景から、今般、様々な環境技術を有する日本企業を対象として、「日本技術セクション」に掲載する技術の公募を行うことになりました。

CEETTの機能

現在CEETTには、4,700件以上の登録技術情報に加え、中国生態環境部が過去10年ほどの間に研究・開発を行った環境技術・管理手法に係る4,000件以上の成果(実証前の技術)が掲載されています。その中には、「水質汚染防止・管理に関する国家科学技術重点プロジェクト」の成果が2,500件以上、「環境保護・公共福祉プロジェクト」の成果が1,000件以上、「国家汚染防止・先進技術カタログ」の成果が400件以上含まれています。

基本機能

1) オンライン検索
曖昧な検索条件から、ニーズとの適合度合や技術的な成熟度に基づいた関連技術のリストを入手できます。当該リストに基づいて、ユーザーはCEETTのオンラインスタッフから詳細情報の提供や関連技術サービスを受けることができます。

2) 技術ニーズの掲載
オンラインでの検索結果が実際のニーズに合わない場合は、ユーザーが希望する内容(技術ニーズ)をプラットフォーム上に直接掲載できます。 それを受けて、オンラインスタッフとオフラインのエキスパートチームが解決策を提案します。

3) 技術の登録申し込み
いかなる機関や個人も、このプラットフォームに対して、生態・環境管理に係る技術情報の登録を申し込むことができます。 申し込みを受けて、エキスパートチームが技術評価仕様に基づいて評価を行い、その結果をもってプラットフォームへの登録と公開が許可されます。

その他の機能

  • 登録技術の文章・映像双方による紹介
  • 登録技術の応用事例の紹介
  • 登録技術以外の情報として、生態・環境技術サービス、成果の実用化、関連する政策・規制・基準及び規範、関連活動情報の公開
  • 生態・環境対策やプロジェクトにおける、技術ニーズに関する情報の公開
  • 科学者や経営者等向けの、技術的成果のレビューの提供

今後強化される機能

  • 技術的成果情報を拡充し、生態・環境保護の主要分野における中国最大の技術的成果を集積
  • ビッグデータや人工知能技術の活用により、オンラインでの問題解決が図れるようなプラットフォーム能力の強化
  • 金融投資機能の導入による、生態・環境管理技術の二次開発と産業インキュベーションに向けた融資サービスとのマッチング

CEETTに登録されている「環境技術」(2021年9月17日現在)

領域ごとの環境技術登録数は以下のとおり。

水質汚濁対策技術(2430) 資源化及び総合利用技術(97)
海洋生態環境(2) クリーンプロダクション技術(121)
大気汚染対策技術(391) 生態保護技術(211)
固体廃棄物処理処置技術(312) 気候変動対応(97)
土壌汚染対策及び修復技術(121) 環境モニタリング及び予報技術(711)
騒音振動対策技術(22) 環境健康(76)
核安全及び放射能汚染防止技術(12) 環境政策・管理に関する研究(131)

( )内は収録数

CEETTに登録されている「技術ニーズ」(2021年9月17日現在)

領域ごとの技術ニーズ登録数は以下のとおり。

水質汚濁対策技術(67) クリーンプロダクション技術(0)
固体廃棄物処理処置技術(27) 騒音振動対策技術(1)
大気汚染対策技術(24) 汚泥処理技術(1)
資源化及び総合利用技術(12) 固体汚染物対策技術(1)
環境モニタリング及び予報技術(3)

( )内は収録数

CEETTの「日本技術セクション」に掲載する環境技術の公募

日本環境衛生センターは環境省の委託を受けて、環境インフラの海外展開の一環として、CEETTの「日本技術セクション」に掲載する日本企業が有する優れた環境技術を公募し、日中友好環境保全センターと連携してCEETTの機能の充実を図ることとしました。
「日本技術セクション」に掲載する環境技術情報は、CEETTに登録される技術情報項目を最低限満たす以下の項目を想定しています。

  • 環境技術・製品・設備の名称
  • 環境技術を保有する企業名
  • 適用される技術領域
  • 環境技術の適用範囲
  • 要素技術、特徴、利点
  • 環境技術のプロセス及び仕様
  • 主要な環境技術性能の指標
  • 適用事例
  • 企業の連絡先、ウェブサイト情報
  • その他

「日本技術セクション」に掲載する環境技術は、環境省の「環境インフラ海外展開プラットフォーム(JPRSI)」や「環境技術実証事業(ETV)」で公開されている技術、これまでに公開されている日中間の技術交流で紹介された技術及び日中都市間連携推進業務で紹介された技術等が候補となりますが、中立性及び公平性の観点から、本サイトにおいて広く日本企業からの公募を行います。

応募方法は、下記の申込様式をダウンロードして必要な事項を記入し、電子メールに添付の上、ご送付ください。様式を受領したのちに、事務局から連絡を差し上げます。
※環境インフラ海外展開プラットフォーム(JPRSI)に登録済の技術情報の掲載を希望される場合は、申込様式における「JPRSI登録技術」欄の「該当」を選択いただければ、詳細情報の記載は不要です。 なおCEETTに登録する上で、上記の技術情報項目に不足がある場合は、追加での情報提供をお願いすることがあります。

お問い合わせ先

本公募に関する詳細内容等のお問い合わせは、以下までお願いいたします。

環境技術プラットフォーム事務局

一般財団法人日本環境衛生センター
総局国際協力部 担当:須藤、杉本
TEL:044-288-4937
東日本支局環境事業本部環境事業第二部 担当:塩崎、市川
TEL:044-288-5132、4905
E-mail:envtech_pf@jesc.or.jp