D.Waste-Netによる支援実績
環境省の協力要請を受けて、災害の種類や規模等に応じて、災害廃棄物の処理が適正かつ円滑・迅速に行われるように、平時、発災の各局面において支援活動を行う人的なネットワークです。
日本環境衛生センターは、D.Waste-Netが発足した2015年9月から専門機関として加わり、次の災害において支援を行いました。
2015年9月 平成27年9月関東・東北豪雨
2016年4月 平成28年熊本地震
2016年9月 平成28年台風第9、10、11号
2017年7月 平成29年7月九州北部豪雨
2017年9月 平成29年台風第18号
2018年7月 平成30年7月豪雨
2018年9月 平成30年北海道胆振東部地震
2019年8月 令和元年8月の前線に伴う大雨
2019年9月 令和元年台風第15号
2019年10月 令和元年台風第19号
2020年7月 令和2年7月豪雨
その他の災害廃棄物対策支援について
D.Waste-Net発足以前の災害廃棄物対策支援
2011年 平成23年3月東日本大震災
2014年 平成26年8月豪雨による広島市土砂災害
D.Waste-Netのサイトはこちらhttp://kouikishori.env.go.jp/action/d_waste_net/
海外における災害廃棄物対策支援
ネパール地震災害廃棄物処理支援調査
日本環境衛生センターは環境省の技術専門家として、 2015年4月のネパール地震の被災地域において、災害廃棄物処理の支援内容や災害廃棄物の再利用に関する現地調査を行いました。本調査の結果から、以下の提案を報告書にまとめました。
Ⅰ.災害廃棄物処理に対応する人材の能力強化
Ⅱ.がれき最終処分場設置における二次汚染の予防
Ⅲ.廃レンガ等のリユース、リサイクルにおける適切な分別・管理について
<参考>
災害の際には、食品系廃棄物や農林・畜産廃棄物などの腐敗しやすく、悪臭・汚水を発生する可能性がある性状の廃棄物が発生することもあります。被災地における公衆衛生の悪化を防止するとともに生活環境を保全するためには、災害廃棄物に起因する害虫及び悪臭への対策が重要です。
これまでの災害において、当センターは害虫の発生抑制に配慮した災害廃棄物の処理方法に関する問い合わせ窓口を設置しています。
東日本支局 環境生物・住環境部環境生物課 TEL:044-288-4878
自然災害発生時に発生が予想される主な衛生害虫及び考えられる発生場所
発生源 |
種類 |
備考 |
がれき |
ハエ類、コバエ類、ネズミ類 |
生ゴミ、動物死体などが混入している場合には発生数増加 |
ヘドロ |
ハヤトビバエ、ノミバエ類、チョウバエ類 |
塩水が混入していても発生の可能性あり
乾燥状態であれば発生しない |
水溜り、湿地、放置水田 |
蚊類、チョウバエ類、ユスリカ類 |
塩水でも発生する可能性あり |
魚介類、海藻、動物死体・糞 |
キンバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ハマベバエ、コバエ類、ドブネズミ |
塩分濃度が高くても発生する
放置された魚介類はドブネズミの餌となる |
屋内(人体寄生) |
アタマジラミ、コロモジラミ、ヒゼンダニ |
避難所等での発生 |
屋内(人吸血性) |
トコジラミ、ネコノミ |
避難所等での発生 |
その他(屋外発生) |
ハチ類、ドクガ類、マダニ類、ツツガムシ類、ネズミ類など |
クマネズミは建物内にも侵入・定着するおそれあり |
平成27年9月関東・東北豪雨
対象自治体:茨城県常総市
実施期間:平成27年9月18日~11月17日
派遣人数:2名
平成28年熊本地震
対象自治体:熊本県、大分県
実施期間:平成28年4月15日~8月15日
(熊本県:平成28年4月15日~7月29日、大分県:平成28年4月18日~4月21日)
派遣人数:13名(熊本県:12名、大分県1名)
平成28年台風第9、10、第11号
対象自治体:北海道、岩手県
実施期間:平成28年9月1日~3日
派遣人数:3名(北海道1名、岩手県2名)
平成29年7月九州北部豪雨
対象自治体:福岡県朝倉市及び東峰村、大分県日田市
実施期間:平成29年7月6日~8月14日
派遣人数:10名
平成29年台風第18号
対象自治体:大分県津久見市及び佐伯市
実施期間:平成29年9月20日~10月3日
派遣人数:5名
平成30年7月豪雨
対象自治体:岡山県、広島県、愛媛県、福岡県
実施期間:平成30年7月9日から8月14日
派遣人数:19名
平成30年北海道胆振東部地震
対象自治体:北海道
実施期間:平成30年9月13日から11月9日
派遣人数:4名
令和元年8月の前線に伴う大雨
対象自治体:福岡県、佐賀県
実施期間:令和元年8月30日から9月1日
派遣人数:2名
令和元年台風第15号
対象自治体:千葉県、館山市
実施期間:令和元年9月24日から10月31日
派遣人数:6名
令和元年台風第19号
対象自治体:茨城県、福島県
実施期間:令和元年10月15日から11月29日
派遣人数:16名
令和2年7月豪雨
対象自治体:熊本県、福岡県、大分県
実施期間:令和2年7月7日から8月5日
派遣人数:20名